?の看板とは何なのか⁉

?の看板とは

街中にある謎の看板

柿生駅の近くなどに、上部に「18歳未満立入禁止」と書かれ、真ん中の大きな「?」のマークが目立つ紺色の自立式の看板があります。
全長4メートルくらいで、公園などにある注意事項が書かれた長方形のものと同じくらいの大きさです。
1.8メートル前後と人の目につく高さに「?」という謎のマークが表示されているため、近くを通りかかった人の中には、「何あれ?」と二度見する人が多いです。

謎の看板がある場所

看板は小田急柿生駅から徒歩3分程度のところにある、テニスコートの近くにあります。
県道3号線の緩い坂を上った辺りにあるため、車での近くを通ったときに目に入ることが多いです。
閑静な住宅街の一角ということもあり、「?」の看板がある辺りは人通りが多い訳ではありません。
ただこの地域に昔から建てられているため、近隣に住んでいる・買い物や通勤などで看板の辺りを通る人からは、「昔からあるよく分からない看板」と認識されています。

看板が作られた経緯

約30年の歴史がある?の看板

「?」の看板は多摩センター駅の近くにある店舗型ヘルス店「多摩クリスタル」によって、お店の宣伝のために作られました。
多摩クリスタルは35年前後の歴史のあるお店ですが、看板を制作したのはオープンして4年目のことです。
そのため「?」の看板には約30年もの歴史があります。

お店の存在を地域に浸透させるために制作

風営法の影響があり、風俗店の看板を堂々と出すことが難しくなっていた時代に、「新しい広告を出してお店をPRしよう」というオーナーの意向を受けて作られました。
現在のようにインターネットもなく、風俗情報誌がいくつかあるという時代の中で、お店を宣伝するために考え出されたのがこの看板ということです。
看板には地域の人に「多摩クリスタル」を身近に感じてもらいたいという狙いがありました。

当時の看板の状況

最初はセクシーな女性が目立つデザインだった

当時は「?」のマークが目立つデザインという訳ではなく、キャストの写真と電話番号を載せていました。
ドレスのような衣装を着たセクシーな女性が目立つデザインで、化粧品の宣伝をしているようなイメージの看板となっています。

作った当時は100ヶ所以上に看板が存在

当初は関東地方を中心に合計100ヶ所以上に看板を立てています。
多摩クリスタルがある多摩地域・町田や八王子などの近隣地域だけでなく、埼玉の山奥など遠方にもお店の看板がありました。
設置する場所を決める、看板を立てて良いかの交渉は、制作した会社の人が全て行っています。

看板の遍歴

看板の効果で売上アップ

100ヶ所以上に立てられた看板の中には、10メートル四方と新宿のアルタにある大スクリーンクラスの大きなものなど、大小様々なサイズのものがありました。
人の目に付きやすいものということもあり、看板を見てお店を利用する男性客も増え、売上は大幅にアップします。
このように看板を使ったお店の宣伝は成功しました。

撤去するように行政から指示が・・

各地にある看板を見た男性客がお店を利用するという良い状況は長くは続きません。
看板を立ててから5年後に行政から「看板の内容が不適切」という指摘があり、看板を全て撤去するという話が出ます。
ただ「看板の制作会社がつぶれる」というオーナーの意見もあり撤去はまぬがれ、設置してある看板を残すことになります。

多くの人の興味を引くために?のデザインへ

100以上存在する看板はそのままのデザインで残すことはできず、修正することになります。
「18禁」だけを残すにも難しいという状況の中、通りかかった人が「何だろう」と興味を持つように現在の「?」が目立つデザインになりました。

現在の?看板

看板を調べてお店を利用する男性が多い

現在では看板を見ただけでも多摩クリスタルの宣伝ということは分からないものの、ネットなどの情報で「?」の看板に興味を持ち、自力でお店を探す男性が多いです。
このように「?」の看板がきっかけで新規で利用する男性客が年間5人程度います。
栃木など遠方から来た、一度利用することでお店が気に入って常連客になる人がいるなど、今でも宣伝効果を発揮しています。

柿生を含めて3ヶ所に看板が存在

以前は合計100ヶ所あった看板ですが、残っているのは柿生駅の近くにあるものを含め3個ほどとなっています。
ひとつは小田急線の永山駅から徒歩10分程度の交差点に、もうひとつはJR線の南多摩駅のそばにある交差点と、ともにお店のある多摩エリアにあります。
永山駅にあるのは縦長タイプで下半分の「?」マークが目立つデザイン、南多摩駅にあるのは立方体で3方向から見ることができる仕様のものです。